「LTV経営」とは
L:ライフ
T:タイム
V:バリュー
「ライフタイムバリュー」とは、お客さまが一生涯でどれだけお店に貢献してくれるか(生涯顧客価値)のことです。
美容室や理容室を経営する時、地域のお客さまを大切にし、一人ひとりに合ったサービスを提供して、ずっと通ってもらえるようなお店を目指すことがとても大切です。
もし、美容室や理容室のサービスが一度きりのものだと、お客さまはいろんなお店に行ってしまい、値段や見た目だけで選んで、本当に良い美容室や理容室の良さに触れることができません。
美容室や理容室の本当の価値は、人々をきれいにして元気にすることや、冠婚葬祭などの人生において大切な時に華を添え、お役に立つことができる素晴らしい仕事です。
そんな美容室や理容室の価値をお客さまにわかってもらって、ずっと通ってもらえるようにすることが、美容室や理容室経営の本当の目的であり、時代が変わっても変わらない大切なことです。この考え方を大切にして、お店の経営をしていくのがLTV経営になります。
長いデフレ時代の理美容業界への影響
日本はバブルがはじけてから約30年間、物の値段が下がり続けるデフレ時代を過ごしました。
美容室や理容室の業界も、この時代の影響を受けています。
もともと、美容室や理容室で提供されるサービスは、一人ひとりの技術者が努力して技術を磨いたものです。
デフレ時代が始まる前は、技術を安く売るなんて誰も考えられなかった時代でした。
美容師や理容師は「手に職」と言われ、先生と呼ばれるほど尊敬される職業でした。なぜなら、技術で人を喜ばせることができる素晴らしい仕事だったからです。
しかし、「安いものがいいもの」というデフレ時代の考え方や、大手企業の低価格戦略、広告会社のデパート戦略によって、お客さまの美容室や理容室に対する考え方が少しずつ変わってきました。
お客さまは値段や見た目でお店を選び、いろいろなお店を試すようになってしまいました。
その結果、美容室や理容室の本当の良さに触れることができなくなってしまったお客さんがたくさんできてしまいました。俗に言う「ジプシー」と言われているお客さまたちです。
この状況を改善するためにも、美容室や理容室の本来の価値を大切にし、お客さまに伝えていくことが大切です。
小規模サロンの戦い方
美容室や理容室は、日本全国に約37万軒あります。これはコンビニの6倍もありますが、そのうちの8割は小さなお店が集まっています。
実は、20人以上が働く大きな美容室や理容室は業界全体のわずか0.2%しかありません。ほとんどのお店は1人から5人くらいで営業している小さなお店なんです。
大きなお店はお金や人材、広告などの経営資源(ヒトモノカネ)をたくさん持っているため、競争に強いです。
大手は広告や値段で勝負できるし、人がたくさんいるから代わりがきくし、いい場所にお店を構えています。
でも、小さなお店が大手と同じように戦ったら、たとえ勝てたとしても、力を使い果たしてしまうでしょう。
利益が出ないと、お店の成長や続けることが難しくなってしまいます。
美容室や理容室の業界がなかなか発展しない理由は、ここにあります。
小さなお店が大手と同じ戦い方をしても、疲れてしまうだけです。
小さなお店は、自分たちに合った戦い方を学ぶことで、大手と同じ市場でも勝ち目が出てくるんです。
正しい戦い方を身につけることで小さなお店も成長し続けることが可能になります。
「戦わず」して勝つ
前述したように、小さなお店が勝つ方法は、「戦わないで勝つ」という考え方です。
つまり、お客さまを取り合う争いから離れて、お客さまを大切にする経営を目指すことです。
これが「LTV経営」で、お客さまとの長いお付き合いを大切にする考え方です。
いろいろな方法がありますが、例えば
・広告費を減らして、お客さまに喜んでもらえるサービスにお金を使う
・お客さまと信頼関係を築いて、技術だけでなく商品も売れるようにする
・新しいお客さまに割引をするのではなく、リピートのお客さまに特典を用意する
・技術だけでなく、ホスピタリティのあるサービスを提供する
・お客さまが来店してから帰るまでのストーリーを考える
などが考えられます。
これらは一例ですが、今までやってきたことの考え方を少し変えるだけで、違う結果が得られるかもしれません。
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私たちヘルスピックは、難しい経営の勉強を誰でもわかりやすく、実践的に勉強できる「やさしいLTV経営勉強会」を定期的に開催し、小さなお店の方々と一緒に美容業界を成長させ、長く続けられるようにサポートしています
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